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住まい方
1.住まいを長持ちさせるために
木造住宅における木部の腐朽やしろありによる被害の総額は、全体で見ると火災によるそれを越えると言われています。

 腐朽菌
木材を腐らせる菌の種類は多数ありますが、木材を完全に破壊し、建物の強度低下の原因となるものは、 木材腐朽菌と呼ばれるキノコの類です。被害を受けやすいところは、主に次のような場所です。湿度80% 以上、温度10℃以上で発育を始めます。各部分の水分の多少が木材の腐朽のポイントになりますので、重 点的に点検しましょう。
木材が腐朽すると、菌によって分解された成分のなかに、しろありを誘引する物質が含まれる場合が多 いため、木材が腐朽している部分はしろありの被害を受ける可能性が極めて高くなります。木部の腐朽の 点検や補修は専門の業者に依頼します。
・浴室、台所、洗面所などの水まわり
これら水を使う場所は湿気が多くなる上、配置上も北側が多くじめじめした環境に置かれやすいため、最も危険な個所となります。特に浴室などの水がかりの木部に注意しましょう。
・土 台
土台は木を使用した構造体のうち、最も地盤面に近い部材であるため、腐朽しやすい箇所です。通常、建設時に注入剤や防腐剤等による防腐措置などが講じられていますが、定期的に点検し、10〜15年経過した時点で再び防腐措置を講じることが必要になります。
・雨どい付近、植木が近接する雨がかり
雨どいからあふれた雨水や、破損箇所からの漏水により腐朽の危険があります。また、植木や玄関たたきの付近などは、雨水のはねかえりが予想されるために注意しましょう。 ・モルタル下地
亀裂部分からの雨水進入により、下地板が腐朽するおそれがあります。
・雨漏り
雨漏りが起こると、天井から床下まで全ての部材が危険になります。屋根以外にも開口部周辺から起こることがありますので十分注意しましょう。
・その他、結露水、設備の漏水の生じる箇所
開口部周辺など結露が起こる部分は水分を含みやすくなります。これ以外にも、外壁の内部など外から見えない部分に結露することもありますので注意しましょう。

 しろあり

住まいに大きな被害をおよぼすしろありは、主としてヤマトシロアリとイエシロアリの 2 種類です。前者は北海道の一部を除いて日本全国に、後者は関東地方以南に分布しています。両者とも湿った木材を好み、湿気の多い床下などに害をおよぼしますが、イエシロアリは自ら水分を運ぶことができるため、その被害は小屋裏までおよぶことがあります。
被害を受けやすい部分は、腐朽菌の場合と ほぼ 同じです。建築工事の際には、床下にカンナくずや木片を残さないように注意してください。また、建物周囲に木柱や木の垣根、木片などがあると、ここを巣としてしろありが繁殖する場合もあります。敷地内に木片を放置したり、埋め込んだりしないようにしましょう。
4月から7月にかけて羽蟻を見つけたら要注意。しろありの羽蟻か普通の蟻の羽蟻か確認しましょう。 床下の布基礎内部表面などに、地盤面から泥で固めたような道(蟻道)がある時は、しろありがいると考えられます。
被害が進行すると木材の内部から空洞化してきますので、木槌などでたたくと空洞音がします。近所で しろありによる被害が発生したら要注意です。
しろありやそれによる被害を見つけたら、被害の大小を問わず、専門の防虫駆除業者にご相談ください。
なお、今まで防蟻剤として使われていましたクロルピリホスの化学物質が建築基準法の改正により、平成15年7月1日から使用が禁止されていますので、ご注意願います。


 結 露

氷水をいれたグラスの表面にはやがて水滴がついてくることはご存じでしょう。この現象を結露といい、空気中に含まれている水蒸気が冷たい材質の表面に 凝結 することにより生じます。同じことが住まいの中でも起こります。窓などの開口部、壁面、押入、浴室などの仕上材の表面に発生(表面結露)し、放っておくとカビが生え、家財などを破損することとなると共に、アレルギー症状等の原因となる場合もありま す。また、外壁の内部などに結露を生じる(内部結露)は木材を腐朽させる原因となり住まいの耐久性を大きく害します。
結露を防止するには建物の断熱構造化をおこなうことが必要ですが、これだけでは十分ではなく、住まい方の工夫が重要となります。

 表面結露の防止
一般には、結露防止のポイントとして次のような点があげられます。
・水蒸気の発生を極力押さえる
・暖房する部屋と他の部分との温度差を少なくする
・部屋の通風・換気を良くする
(ア) 居  室
暖房時における室内外の温度差により結露しやすくなります。窓ガラス面やサッシのアルミ部分は特に 結露しやすいので、これに接する木部などを濡らさないように注意し、こまめに拭き取りましょう。同じ 建物内にあっても、一部屋だけを極端に暖め過ぎると、暖房をしている部屋と暖房をしていない隣の部屋 との温度差は大きくなり、内部建具、間仕切り壁面に結露が生じます。隣接する2部屋間の温度差は極力 少なくするよう努めましょう。
(イ) 押し入れ、収納
押し入れ、収納などの内部は結露しやすいのでひんぱんに戸を開けて換気しましょう。また、ふとんな どで内部の空気の対流が妨げられやすいので、すのこを下に敷くなどの工夫をして空気の循環を良くしま しょう。
(ウ)浴 室
浴室は、一年を通して多量の水蒸気が発生する所です。入浴の後は窓を開けるか、換気扇を回し、換気 にこころがけましょう。また、常時入り口の窓を閉めておくことを徹底し、住宅内に湿気をもらさないよ う注意することが必要です。
 内部結露の防止

室内の壁表面に発生する表面結露に対して、外壁などの内部に発生する結露を内部結露といいます。内部結露は、室内の水蒸気を含んだ空気が壁体内に進入し、外に抜けることができずに断熱材内部に滞留したものが、外気により冷やされることにより発生します。
一般には、内壁下地材と断熱材の間に防湿層を設け、壁体内への水蒸気の進入を防止するよう計画されていますが、施工上これを完全に防止することは難しいといわれています。
例えば、外壁の仕上げが金属板張り(断熱材を裏打ちしたサイディングを除く)の場合は、仕上材自体が冷気を伝えやすいため、またモルタル塗りの場合は、壁体内に進入した水蒸気が抜けにくいため、結露が起きやすくなってしまします。 内部結露は居住者の目に見えない場所で起こっており、気が つ いた頃には損傷が相当に進んでいることが多いものです。以上が認められたときは専門の業者に相談しましょう。


 カ ビ

カビは、適度な湿気と温度、そして栄養のあるところにはどこ でも繁殖し、温度20〜70℃ 、湿度 70%以上になると急激に発生しやすくなります。また、建材や仕上げに使われる接着剤やのりを栄養分として結露によるシミや湿気のある場所に発生するので、まず、結露を防ぐこと、通風を良くすることが重要となります。
カビが発生したらすぐ取り除くことが重要ですが、あまりひどくなったカビは専門の業者に頼みましょう。特にビニールクロスの場合は、裏側に発生してしまうと張り替えるしかありません。また、表面のカビを取る場合は、中性洗剤等をうすめ、堅く絞っ た雑巾でふき、ドライヤーで乾燥させると良いでしょう。


 ダ  ニ
ダニは、高温、多湿を好むため、一般的に、夏に発生、活発に活動し、冬には活動しないものといわれ ています。しかし、最近は暖房機器や加湿器の普及など生活様式の変化などから、住宅内でダニが活動し やすくなっています。カーペットや畳、カーテン、衣類などを不潔にしていると、ホコリやフケをエサとしてダニが発生します。ダニが発生すると、かゆみ、腫れ、ニキビ、喘息など様々な病気の原因になるといわれています。予防法としては、主に次のようなものですが、何といっても掃除をすることと、多湿にならないように、換気をよくすることが重要です。
・ 掃除機でホコリをこまめにかつ入念( 1u当たり1分が目安です)に吸い取ること。掃除機の使用はダニの捕獲と同時に畳の乾燥にも役立ちます。
・畳の上には敷物(じゅうたん、カーペット等)は使用しないこと。畳の通気性を悪くし、ダニの恰好の住みかとなります。
・室内の換気、通風に注意すること。ダニの発生する梅雨時の少し前から布団乾燥機や除湿器を使用すると、ダニが発生しにくくなります。
・市販の防虫紙を畳の下に使用すること。
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