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建築工事
1.建築工事の流れ
住まいの建築工事というと、一般には建築主から注文された住宅メーカーや大工・工務店等が専ら行うことのように思われています。
しかし、建築工事に必要な設計図面等の作成は、広い意味で住まいの建築工事の一部と考えるべきですし、この設計図面の作成に際しては、当然ですが建築主のライフスタイルや意向を十分に反映するために、建築主の住まいづくりに対する考え方のヒアリングや計画づくりにおける共同作業が必要になります。
このような、住まいの計画づくりや設計といった準備作業に、建築主が積極的に関わりながら、建築設計者との話し合いなどに十分に時間をかけることは、結果的に、自分や家族に最適で満足できる住まいづくりの近道となっているようです。
また、建築工事に着工してから、特に重要なのは工事監理です。工事監理は、設計図面どおりに現場が施工されることを、適宜現場で確認することです。また、設計段階で予期できない事態が生じた場合には、原設計を基本とした工事を続けるための工夫や、場合によって設計を変更する必要があるかどうかを考え、建築主に相談します。
工事監理については、確かに、大工・工務店等の工事施工者は、建築主との工事請負契約により誠実に施工する義務を負いますので、二重チェックのためにこのような契約を結ぶことは無駄な支出のように思ってしまいますし、工事施工者を信頼していないと思われそうな負い目を感じやすいかもしれません。
しかし、住宅メーカー等においては、設計、施工、監理等の各部門を独立させて、それぞれの責任を明確にすることで、定常的に一定のサービスと品質管理を確保することが可能になっている訳ですから、そのような組織システムの整っていない中小の大工・工務店等に対して建築工事を発注する場合は、積極的に検討すべきことと思われます。
このような観点において、在来木造住宅における一般的な建築工事の手順を考えますと、概ね次のようなものです。
計画・設計

(1)
わが家を
考える
(2)
計画
相談
設計者の選定
設計契約
(3)
設計
(4)
業者選定
工事契約
施工・監理

(5)
建築工事
工事監理
各種検査
(6)
竣工検査
引渡し
(7)
入居

(1) わが家を考える
建築主は、自分の住まいに求める機能や性能及び予算等について、あらかじめ考えたり家族で相談しておくことが大切です。場合によって、建築設計者等に相談されるのも良いでしょう。原則として相談のみであれば無料です。
(2) 計画、相談、 設計者の選定、 設計契約

建築主のぼんやりしたイメージがあれば、経験豊かな建築設計者は具体的なプランニング などで 提案してくれ るでしょう 。これをベースに、家族や設計者と相談しながら、自分なりの住まいづくりの計画を詰めていきます。
また、設計者の今までの作品や図面を見たり、建主や近所の評判を確かめたりしながら自分と相性が合うかどうか、十分に話し合っておくことも大切です。
その後に、正式に契約を結び設計 図 書の作成を 依頼 しますが、一般的な木造住宅の場合は、設計 料 、監理料を併せて「総工事費の約10%程度」が目安となっているようです。 契約書面の交付を受けて設計内容、設計費などを明確にしておきましょう。 この段階では、万一契約に至らない場合でも、建築設計者に作業等をお願いし、関連資料等の提出があった場合には、この分の作成費等を支払う必要があります。

(3) 設計

建築設計者は、契約に基づき設計図面や積算資料等の設計図書を作成します。素人の場合は、設計図面等から実際に建築される住宅を把握することは非常に難しいと思います。最近では、コンピューターを使って図面を作成することが多く、このような場合には、CGによるイメージ図等を作成してくれる場合もあります。
いずれにしても、工事を着工してからの計画の変更は、多くの制約がありますし、また追加工事費や工期の面で負担がかかりますので、この段階で家族や設計者と十分に話し合って、納得のいくまで詰めておくことが大切です。
一般的な「設計図書」は次のようなものです。
・設計図面
(配置図、平面図、立面図、各伏図、短計図、部分詳細図、展開図、内部仕上表、外部仕上表等)
・工事仕様書、特記仕様書
・積算書、見積書等
・その他
(建築主や工事監理者と工事施工者が現場で打ち合わせた記録や指示書等)
(4) 業者選定、工事契約
実績があって、自分なりに信頼できる事業者を選定することがポイントです。住宅メーカーや地域ビルダー等の場合は、設計・施工として請け負いますので、この場合には、メーカーの直営工事であったり、メーカー指定の工務店等に自動的に発注されます。
建築設計事務所に設計を頼んだ場合は、これら建築設計者に大工・工務店等を推薦してもらう方法もあります。

(5) 建築工事、工事監理、各種検査

まず、着工に際しては、近隣への挨拶をしてください。工事が始まると何かと近所の迷惑がかかりますので、トラブルを少なくするためにも事前にご近所に工事の話をしておきましょう。
また、大事なマイホームですから、建設中はこまめに現場に足を運びましょう。設計図だけではわからなかったことや、考えていたことと違っていることもあります。出来上がってしまうと、手直しは非常に難しくなります。何度かは、家族みんなで現場をまわり、自分たちのイメージしていたとおりの住宅になっていることを確かめましょう。
(6) 竣工検査、引き渡し
入居前に建築設計者や施工業者と一緒にチェックし、納得がいってから、役所への手続きや登記を行います。また、ご近所には、工事中の迷惑に対して一言あいさつをするようにしましょう。
(7) 入居
ようやく念願のマイホームが完成しました。
しかし、これから長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが必要になります。
建築現場では、当初の設計どおりに施工されることはまれで、現場が始まってからの変更はつきものです。ですから、最終的な仕上がりの図面「竣工図」を建築設計者から必ずもらっておきましょう。後々の修繕やリフォームに際して、基本となるのが「竣工図」です。
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