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業者選定
 工事施工業者の選び方
住まいづくりも工事を頼む段取りにたどりつくまでには紆余曲折があるわけですが、ともかく、図面が完成して設計者からの見積り額も決まったとなると、住まいづくりもいよいよ峠にさしかかる感じです。 実は、これからが勝負どころになります。住宅の善し悪しは、いかに良い設計者を選ぶかということと同時に、いかに良い施工業者を選ぶかということによって決まるといっても過言ではないからです。
施工業者をきめるときは、工事金額のほか、工事費の支払方法、工事期間、工事の内容などを明確にきめ、請負契約を結ぶことが最も重要なことになります。

 見積書の見方
工事見積書は設計書及び仕様書を元にして、各工事の区分ごとに、材料、規格、寸法、単位、数量、単価、金額が明示されたもので、この 総合計金額 が見積金額となります。見積書の様式は、必ずしも一定でなく、工事施工業者によって多少の違いがありますので、設計書及び仕様書に示されている工事や機器 等 がすべて含まれているかどうか(特に、設備機器類については、メーカー名、製品名及び番号等の記入があること)など、内容を十分検討してください。
なお、一般的な見積書の内容は、次のようなものです。
工事費の区分 内 容
直接工事費 仮設工事 足場、工事用の電気・水道料、建物の位置出し工事等
基礎工事 基礎部分の根切、砕石などの土工事と仮枠やコンクリート打設等
木工事 木材を使用する工事の材料費及び労務費
屋根・板金工事 屋根ふき、軒、雨樋等
タイル・左官工事 浴室や玄関等のタイル工事と内壁や外壁のモルタル工事等
建具工事 出入り口の戸、障子、襖、サッシ等
塗装工事 ペンキ、ニス、ラッカーなどの塗装工事等
内装工事 内装の壁紙やクロス貼り、畳や床フローリング工事等
外装工事 外壁等のサイディング工事等
雑工事 造りつけの家具、戸棚等の細々とした工事等
設備工事 電気、ガス、給排水、衛生器具等
諸経費 運搬費、現場管理費等
※このほか、工事区分としては門塀等の外構工事があります。

 工事施工業者の選定のポイント
一生に何度も住宅を建てるということは、実際にはなかなかできない時代ですから、誰しも、自分の意向を十分にかなえてくれる良心的な工事施工業者を選びたいと思うのは当然のことです。ところで、工事施工業者といっても、大きな会社組織になっているハウスメーカーから、個人営業の大工・工務店までかなりの数にのぼります。この中から、自分の建てようとする住宅にもっとも相応しい能力や信頼の期待の持てる工事施工業者を選ばなければならないわけですから、これを見分ける決め手はなかなかむずかしいものです。
そこで、工事施工業者を選ぶ際のいくつかのポイントを次にあげてみましたので、参考にしてください。
(1)住宅専門の工事施工業者を選ぶ
どちらかといえば大きな工事施工業者の場合、必ずしも住宅が専門とは限りませんので、わりあい住宅を専門にしている工事施工業者で、内容的にしっかりしたところを選べば、きめの細かい仕事も望めると思われます。
(2)地元の工事施工業者を選ぶ
できるだけ現場に近い工事施工業者を選ぶのが有利です。 意見を交換する機会も多くもてて、期待通りの 仕事振りを期待できますし、入居後のアフターサービスなどの点でも好都合です。
(3) 人の評判を きく
最近建築された家を何件か見てまわり、建築主や近所の評判を聞いて、判断の材料とすることも よ いでしょう。その業者が請け負った住宅を実際に見学し、建てた人の仕事振りなどを聞くことは大変参考になると思われます。
(4)建築技能士等の資格の有無
木造住宅を新築するのであれば、工事施工業者である大工さんの腕前も非常に重要なポイントになります。この判断は素人には難しいものですが、客観的な判断の目安として、 1級または2 級建築技能士(建築大工)資格を持っているかどうかということがあります。ちなみに、平成9年度は、茨城県の1級建築技能士は2名、 2 級建築技能士は17名しか検定に合格していません。これら技能士の資格を持っていれば、腕前はまずまちがいないと言えそうです。
(5)常識以上の好条件は避ける
セールスマンなどがあまりにも甘い条件を示して、人の気を引くような工事施工業者は避けた方がよいでしょう。よいことづくめがそうあるわけではありませんので、あとで思わぬ落とし穴があることに気づく場合があります。
(6)悪徳業者に気をつける
・オトリ広告や誇大広告で客をっる。
・プランも決まらないのに、早く契約しろと急ぐ。
・契約前なのに、手付金や予約金の名目で、わずかでもいいから金を出せと言う。
・財務業況(経営状態)が悪い。
・詳細な見積書を請求しても出さない(出せない)。
このような業者は、直ちに取りやめた方が無難です。
(7)建設業法に基づく許可
次の工事を除き、建物の新築、増築、改築工事(以下「新築等」という。)を請け負う場合は、建設業法に基づく建築工事業の許可が必要です。
ア. 木造住宅の新築等の場合、延べ床面積が 150 u 未満か、又は、契約金額(消費税込み)が1500万円未満の工事
イ. 鉄骨造り、鉄筋コンクリート造りの新築等の場合、契約金額(消費税込み)が1500万円未満の工事許可業者の場合は、茨城県土木部監理課で許可の内容等を誰でも閲覧することができます。不安があるときは、監理課に出かけて行って調べると良いでしょう。

 工事施工業者をきめる場合
工事施工業者を決めようとする場合は、一社だけとかけ合って決めたりせず、設計者ともよく相談して、 めぼしい工事施工業者のうちから二社以上を選び、このなかから条件のよい業者を選ぶのが普通です。二 社以上選ぶ理由は、はじめから一社だけにしぼってしまうと、工事施工業者のいいなりで、工事費が高い のか安いのかがわかりにくいからです。また、実際上も、二社以上で競争させた方が、工事費が安くあが るということも考えられます。
工事施工業者を決める場合は、まず各工事施工業者から工事費の見積書を出してもらうことから始まり ます。一般的には、各工事施工業者に設計図と工事仕様書を渡し、設計内容を十分説明のうえ、各工事施 工業者とも同じ条件で工事費の見積書を出してもらいます。そして、見積書が出そろった時点で、各見積 金額と自分の予定金額を照らし合わせて、適正金額の工事施工業者を選ぶことになります。ここで、「適 正金額の工事施工業者」としたのは、安ければよいというのではなく、設計図を忠実に見積もった良心的 な工事施工業者を意味します。
一般的に設計者の見積金額に比べて、工事施工業者の見積金額の方が10〜20%ぐらい高いのがふつうとされています。この 場合、少々の無理で工事を請負ってくれる場合は問題ありません。しかし、両者の金額に大きな開きがあって、このため工事 施工業者が相当難色を示すようでしたら、無理を押しつけるようなことはせず、設計者と相談のうえ、設計内容を変更して再度交渉した方がよいでしょう。

 これはやめた方がよい
自分の予定金額と工事施工業者の見積金額に大きな開きがあり、そのために工事施工業者が相当しぶる ような場合、「おたくができないのなら他の工事施工業老にやらせる」などと無理に値引きさせる方法は、 余り感心なやり方ではありません。工事施工業者も初めから赤字承知の工 事を引き受けるはずがなく、もし、無理して請負った場合は、どこかでそ の無理をした部分のやりくりをしていることも考えられます。結果的には、 いわゆる「手抜き工事」となる可能性もあり、工事の出来具合やアフター サービスなどの点で、後日のトラブルの原因ともなりますので、何よりも 工事の内容について双方とも十分納得したうえで工事の依頼先を決めるよ うにしましょう。
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